サワードウスターターの作り方|失敗しない5日間ステップと維持管理のコツ

天然酵母
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サワードウブレッドを焼くために欠かせないのが「サワードウスターター(元種)」です。
イーストを使わず、小麦粉と水だけで自然発酵させるスターターは、パンに深い風味と豊かな食感を与えてくれます。

ただし、初めて挑戦すると「泡が出ない」「酸っぱい匂いが強い」「水が分離した」など、不安になることも少なくありません。

この記事では、初心者の方でも安心して取り組める 5日間のスターター作りステップ と、その後の 維持管理のコツ をまとめました。

スターター準備編:材料と道具のチェックリスト

サワードウスターターに必要な道具

最初はジャムの空き瓶を利用するなどおうちにある道具でも十分活用できます。

サワードウスターターの材料

💡 ポイント:粉に含まれる酵母や乳酸菌を育てるため、殺菌剤入りの水や漂白剤の匂いが強い水道水は避けると安心です。

全粒粉やライ麦粉でも同じようにスターターは作れますが、いずれも粉が古いと発酵しにくいので、できるだけ新鮮な粉で作ることをおすすめします。

環境の準備

  • 温度・湿度の目安 22℃~28℃が理想
    室温が低い場合⇒暖房の効いた室内、湯たんぽを入れたクーラーボックス内など
    室温が高い場合⇒クーラーの効いた室内など

デジタル温度計があるととても便利です。

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スターター作成の5日間ステップ

1日目

容器に「強力粉50g+水50g」を混ぜ、室温(25℃~28℃が理想)で保管します。
蓋は軽くのせるだけでOK(密閉はNG)です。

どれくらい膨らんだか分かるように輪ゴムで印しをしています。

この時点ではちょっと粘り気のあるペースト状です。

2日目

約12時間~24時間で2倍ほどに膨らみます。(温度や粉の種類、粉の状態によって時間は大きく変わります。)
この時は夏場の24℃前後の環境だったため、12時間後にここまで膨らみました。

発酵前の嵩の位置に輪ゴムをしています。
中には小さい気泡がたくさん

フルーツの酵母液を使った時とは違い、フルーティーな香りはしませんが、腐ったような臭いがなければ大丈夫です。

かけ継ぎ(フィーディング)
強力粉50g+水50gを追加して全体をよくかき混ぜます。

かき混ぜた直後の状態。気泡は一旦なくなりました。

2日目夜

ぷくぷくしっかり膨らんでいます。前回のかけ継ぎから約7時間後(周辺の気温24度前後)です。
嵩が約2倍になり、気泡も全体的にたくさん出ています。

表面は大き目の泡が出ています。トントンと底をテーブルに打ち付けると泡が消え、また新しい泡が出てきます。しっかり発酵している証拠ですね。

この時、膨らみが弱ければ全粒粉を少し多めに入れたり砂糖を一つまみ入れると発酵力が上がることもあります。

かき混ぜると嵩が少し減るのでここで一旦冷蔵庫で一晩寝かせます。(寝かせなくてもいいですが、夜だったので発酵を落ち着かせるためと、発酵を遅らせるために冷蔵庫に置きました。寝ている間に瓶から溢れると困るので)

3日目

かけ継ぎ(フィーディング)
翌朝、冷蔵庫から出して常温に戻してから、強力粉50g+水50gを追加して全体をよくかき混ぜます。


実はご覧の通り前回で瓶がパンパンだったので、このままだと確実に溢れるので酵母を半分捨ててからかけ継ぎしました。(と言っても実際は捨てずにケーキに活用しています。👉サワードウ捨て種活用レシピ|天然酵母で絶品バナナブレッドとマフィン

ぷくぷくとしっかり膨らんでいます。この時は3時間でここまで膨れました。
表面はふわふわです。

この段階で焼きテストをしてもいいですが、安定性を高めるため一旦かき混ぜて気泡を抜き、冷蔵庫で1日休ませるのがおすすめです。

4日目・完成!

冷蔵庫から出して常温に戻して数時間でふっくら膨らんでいればOK!パンの元種、スターターとして使用可能です。

スターター完成の目安

完成の目安は、

  • 小さい気泡がぷくぷくしていること
  • 嵩が倍に膨れていること
  • 水に浮くこと(フローティングテスト)

フローティングテスト(酵母が水に浮くかどうかのテスト)のやり方
 ボールに水を入れて、酵母をひとさじ落とします。酵母が水に浮けば元気なスターターの証拠!

実際はこんなにたくさん入れなくても、スプーンひとすくいで充分です。

完成後の維持管理

  • 常温保存:毎日フィーディング(かけ継ぎ)半分捨てて粉と水を追加
  • 冷蔵保存:週2~3回ほどかき混ぜたり、かけ継ぎすればOK
  • 冷凍保存:長期保存向き。ただし解凍後は数回フィーディングして元気を取り戻す必要あり

捨て種(ディスカード)はパンケーキやパウンドケーキに活用できます。
👉サワードウ捨て種活用レシピ|天然酵母で絶品バナナブレッドとマフィン
👉天然酵母でパンケーキのレシピ。卵なしやストレート法でも作れます

トラブルシューティング

  • 泡が出ない → 温度が低い/粉に全粒粉やライ麦を混ぜると改善
  • 酸っぱい匂いが強すぎる → 給餌の間隔が長すぎた/こまめに餌やり
  • 水が分離する(ホーチ液) → 発酵が進みすぎ/捨ててリフレッシュ
  • 膨らみが弱い → 水温を調整(25℃~28℃)、粉を変えてみる

👉天然酵母の元種が失敗する原因と対策|膨らまない・どろどろ・酸っぱい・カビ

粉ごとの違いを楽しむ

粉ごとの比較をするのも自家製酵母の楽しみの1つ。風味・発酵速度・見た目での違いやパンを焼いたときの風味の違いを比較すると楽しいです。例えば

粉による特徴も掴んでおくといいですね。

  • 全粒粉:発酵が早く香ばしい
  • ライ麦粉:酸味が強く香り豊か
  • 強力粉:扱いやすく汎用性が高い

初心者は「1回目全粒粉+2回目以降は強力粉」でやるのが安定して発酵するかと思います。また、パンを焼くときの使い道の幅が広がります。
👉ライ麦粉・全粒粉・強力粉の違い|元種に使うならどれがおすすめ?

季節ごとのケア

  • :温度が低いと発酵が遅い → 暖房の効いた部屋や湯たんぽを活用、またはオーブンの発酵機能や発酵機があれば活用すると安定します。
  • :高温で過発酵しやすい → クーラーの効いた涼しい部屋や冷蔵庫の野菜室で調整

スターターを使ったパン

天然酵母は酸味が特徴ですが、酸味をできるだけなくして酸っぱくないパンを作ることも可能です。

サワードウスターターの作り方 まとめ

サワードウスターターは「粉+水+時間」で誰でも育てられる天然の酵母です。
最初の数日は不安になるかもしれませんが、泡や香りを観察していけば必ず元気に育ちます。

毎日の給餌とちょっとした観察を楽しみながら、自分だけのスターターを育ててみてください。

フルーツ酵母から作る元種はこちら👉自家製天然酵母の作り方|酵母液から元種起こしまでの基本とコツ【初心者向け】

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