サワードウのパン作り、楽しんでいらっしゃいますか?天然酵母を育てるって、なんだか心が豊かになる時間ですよね。でも、パン生地をこねるたびに生まれる「捨て種」、正直どうしたらいいか迷いませんか?
私も、パン作りを始めたばかりの頃は、毎回捨てるたびに「せっかく大切に育てた酵母なのに…」と、ちょっぴり罪悪感を感じていました。冷蔵庫に溜まっていく捨て種を見ては、「何かいい活用法はないかな?」と色々探してみるものの、パン作り初心者には難しそうなレシピばかりで、結局もったいないと思いながら捨ててしまうことが続いていました。
でも、ある時気付いたんです。捨て種と思うから抵抗があるけど、もともとは小麦粉とお水。発酵力が弱くてもそのままパンに入れたりマフィンやピザ、クラッカーを作っちゃえばいい、と。
だって、この捨て種こそ、天然酵母の風味がたっぷり詰まった、とっておきの**「天然のお宝」**ですよね。パン生地とは違う、サクサク、もちもち、ふわふわ…いろんな食感を楽しむことができるんですよ。
この記事は、私と同じように
✔️ サワードウの捨て種を捨てるのがもったいないと感じている方
✔️ 特別な材料や手間をかけずに、美味しく活用したい方
✔️ 添加物を使わない、家族に安心なおやつを作ってあげたい方 のために書きました。
「え、これも捨て種でできるの!?」と驚くくらい、簡単で美味しいレシピを厳選してご紹介します。
パン作りだけでなく、捨て種を余すことなく使い切ることで、あなたの「サワードウのある暮らし」は、もっと楽しく、もっと奥深いものになるはずです。
さあ、今日から「もったいない」を「美味しい!」に変えてみませんか?
サワードウの捨て種、捨てるのはもったいない!パン以外の活用レシピ
サワードウのパン作りに慣れてくると、冷蔵庫の片隅にいつの間にか溜まっていく「捨て種」「余り種」。もしかして、パン作りの「おまけ」だと思っていませんか?実はこの捨て種、パンとはまたひと味違う、素晴らしい美味しさを生み出す「魔法の生地」なんです。
捨て種を活用することで、フードロスを減らせるだけでなく、パン作りがもっと楽しく、サワードウ生活全体がより豊かに感じられるかもしれません。
これからご紹介するのは、特別な道具や材料を必要としない、シンプルなのに驚くほど美味しいレシピばかり。お子さんと一緒にキッチンに立つ時間も、きっと素敵な思い出になりますよ。さあ、捨て種が持つ可能性を最大限に引き出して、家族みんなを笑顔にしましょう。
天然酵母元種で作るバナナブレッドのレシピ
捨て種活用レシピの中で、私が一番最初におすすめしたいのがバナナブレッド。本来のバナナブレッドも酵母で膨らませていたそうなので、捨て種にピッタリのケーキですね。
ベーキングパウダーや重曹を使わず酵母の力だけで膨らませるので、添加物無しの発酵ケーキです。
捨て種活用に限らず、しっかり元気な元種でも作れますし、その方が膨らみが早いです。
今回は甘めのレシピでパウンドケーキに近いですが、バナナの甘味を生かした素朴な味にしたい方は砂糖を分量の半分にして下さい。バナナはしっかり黒くなった完熟を使用しました。
元種は強力粉の元種で、ほとんど酸味の無い状態のものを使用しています。この辺りはお好みでいいですが、個人的にはライ麦粉酵母よりも強力粉のみの元種が合うと思います。
バナナブレッド 材料
21cmx10cmx7cmのパウンドケーキ型1つ分
- 完熟バナナ2本 約240g
- 植物油(菜種油や米油) 80g
- 砂糖 80g
- 卵 2個
- 酵母元種(捨て種) 80g
- 強力粉 80g
- 薄力粉 100g
植物油は、菜種油や米油、太白胡麻油、ひまわり油など癖のない油なら大丈夫です。
砂糖は今回は三温糖を使用しましたが、黒糖やてんさい糖、蜂蜜などお好みで。
バナナブレッド 作り方(画像入り)
1、植物油と砂糖をよく混ぜ、卵を混ぜます。

2、酵母元種を入れて全体が液状になるまで混ぜます。

3、バナナを入れて潰します。

フォークやマッシャーでドロドロに潰します。少々塊が残っていてもそれはそれで食感になるのでざっくりでも大丈夫です。
ここでレシピ外ですが、レーズン酵母を作った時のレーズンのカスがあったので入れました。味も風味も殆ど出てしまっていますが勿体ない精神で。

4、粉類をドサッと入れてヘラでよく混ぜ合わせます。粉はふるわなくて大丈夫です。


5クッキングペーパーを敷いた型に入れて平らに広げます。

6、ラップか蓋をして常温(22℃~28℃)で6時間から12時間ほど置いて1.5倍になるくらいまで置きます。(発酵時間は環境や酵母の発酵力によって大きく変わるので、生地の状態で見極めて下さい。)

今回私は常温で6時間、冷蔵庫で一晩、翌日冷蔵庫から出して4時間でふっくらしてきました。

表面にぷつぷつ泡が出ています。もう少し待っても良かったかな、、、
7、180度で予熱したオーブン下段で40分焼きます。オーブンによって違うので調整しながら焼いて下さい。

焼き始めて10分後に真ん中に切れ目を入れました。
※切れ目を入れるとそこから割れてくるので見た目が良くなるのと、中まで火が通りやすくなります。

竹串を刺して生地が付いてこなかったら焼き上がり、完成です。

薄力粉を半分ほど入れているので、パンというよりパウンドケーキに近い食感になりました。
ただ、焼きあがった生地の表面はパンっぽい質感です。

スライスして熱いうちに食べても、冷蔵庫で冷やして食べても美味しいです。今回は強力粉だけの酵母で、殆ど酸味の無い状態のものを使用したため、バナナブレッドにしても天然酵母特有の酸味は感じられませんでした。
サワードウの捨て種で作るマフィン
先ほどのバナナブレッドを少しアレンジしたもので、ほんのり酸味ある元種でもできるマフィンをご紹介します。元種の酸味がまるで本物のチーズのようなコクと深みを与えてくれて、市販品とはひと味もふた味も違う、本格的な味わいが楽しめます。
天然酵母マフィン 材料(マフィン型 小6個分)
- 元種(捨て種) 40g
- 卵 1 個
- 砂糖 50g
- 植物油 40g
- 強力粉 40g
- 薄力粉 60g
- ブルーベリージャムやイチゴジャム(あれば)
- ボウルに捨て種と油、卵を入れて、泡だて器でよく混ぜ合わせます。
- 綺麗に混ざったら粉をふるって入れて、ヘラで混ぜ合わせます。
- 最後にブルーベリージャムやイチゴジャムを入れて軽く混ぜます。(まだらになる程度に混ぜた方が仕上がりがマーブル状になって綺麗です。)
- カップ6分目まで入れて、布巾をかけて置いておきます。(22℃~28℃)
- 種の発酵力にもよりますが、3時間~12時間でひと回り大きくなります。
- 180℃のオーブンで20分~30分ほど焼きます。
さらに膨らんで表面が色付いてきたらうまく焼けている状態です。竹串を刺して何も付いてこなければ完成です。
このレシピなら、これまで捨てていた種が、こんなに素敵な一品に生まれ変わるんだ、と実感できるはずです。マフィンなのでご家族やお友達へのプレゼントにもぴったりです。
サワードウで作るスイーツが美味しくなる理由とアレンジ
サワードウの捨て種は、すでに小麦粉と水分が混ざった状態なので、生地に加えることで、通常のパンケーキミックスでは出せない独特のコクとしっとり感が出ます。フルーツやホイップクリーム、メープルシロップをたっぷりかければ、まるでカフェで出てくるような、おしゃれなブランチメニューの完成です。
朝食やおやつに、手軽に作れるこのレシピは、忙しいパート主婦の方でも「よし、やってみよう!」と思えるはず。子供たちも「今日のおやつは何?」と楽しみにしてくれるようになりました。
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FAQ 回答
サワードウ捨て種とは何ですか?
サワードウの捨て種とは、パンを作る際にサワードウスターター(酵母種)を元気に保つため、継ぎ足し作業で取り除いたものです。サワードウスターターは、生きている酵母と乳酸菌の集合体で、定期的に新しい小麦粉と水を加えることで活動を活発に保つ必要があります。この「お世話」の過程で取り除かれる種が「捨て種」と呼ばれています。捨て種の中にも、サワードウ特有の香りと酸味のもととなる菌が含まれているため、様々な料理に活用できるのです。
サワードウ捨て種は冷蔵庫でどのくらい保存できますか?
サワードウ捨て種は、蓋付きの容器に入れて冷蔵庫で保存するのが一般的です。活発なサワードウスターターから取り出したばかりの捨て種であれば、冷蔵庫で1〜2週間ほど保存が可能とされています。ただし、時間が経つにつれて酵母の活動は鈍くなり、酸味が増していく傾向にあります。なるべく新鮮なうちに使うのがおすすめです。もし捨て種にカビが生えたり、明らかに臭いが変わってしまった場合は、残念ですが処分するようにしましょう。
捨て種レシピでも膨らみますか?
捨て種の状態によります。まだ発酵力の弱い時点での捨て種はもちろん発酵力は弱いままですので生地を大きく膨らませる力は弱いです。ただ、他の材料と混ざることで捨て種の状態よりは活性します。捨て種をレシピに加える目的は、発酵による風味や食感をプラスすることにあります。パン作りのように、酵母の力だけで膨らませる目的だけではない、と理解しておくと、レシピを成功させるヒントになるでしょう。
サワードウ捨て種活用レシピ まとめ
今回は、サワードウの捨て種を「捨てる」という選択肢をなくす、簡単で美味しいレシピをご紹介しました。パン作りの過程で生まれる副産物が、クリスピーなクラッカーや、ふんわりしたパンケーキという、家族みんなが喜ぶ一品に生まれ変わる喜びを感じていただけたら嬉しいです。
「もったいないな」という罪悪感がなくなり、パン作りがさらに楽しくなるのが、捨て種レシピの一番の魅力です。フードロスを減らし、日々の暮らしにちょっとした工夫を取り入れることは、自然を大切にするあなたの価値観にもぴったり合うはず。 さあ、今日から捨て種を「活かす」ことで、あなたのサワードウライフをもっと豊かに、もっと素敵なものにしていきましょう。
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