天然酵母パンの中種法とは?初心者でも失敗しない作り方と基本の流れ

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天然酵母パンの中種法とは?初心者でも失敗しない作り方と基本の流れ
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天然酵母パン作りを始めると耳(目)にする「中種法」という言葉。元種や生種とは違うの?なんだか本格的で難しそう…と疑問ばかりが浮かびますよね。

でも実は、中種法は初心者こそ安心して使える方法
中種の読み方は「なかだね」で、通常の直捏(じかごね)よりも失敗が少なく、天然酵母の風味をしっかり引き出せる魅力的なパン作りのテクニックなんです。

この記事では、天然酵母パン歴10年、あらゆるレシピを試してきた私ノムが、

  • 中種法の基礎知識
  • メリット・デメリット
  • 初心者でも失敗しないためのポイント
  • 健康志向の方向けおすすめの材料や便利アイテム

をわかりやすく解説していきます。

天然酵母パンの「中種法」とは?

中種法の基本的な考え方

中種法(なかだねほう)とは、粉・水・酵母を予め混ぜて生地の一部となる「中種(なかだね)」を作り、数時間から半日ほど発酵させてから本ごねに使う製法です。
いきなり全ての材料を混ぜる「直捏法」と違い、酵母を先に育てるステップを挟むのが特徴です。

簡単に言えば、先に生地の半分以上を発酵させておいて、そこに残りの材料を入れて捏ねる、という流れです。

実はこれは天然酵母パンに限ったことではなく、インスタントドライイーストを使ったパンの場合でも使える製法です。

直捏法との違い

直捏ね(じかごね/じかこね)というのは、最も一般的なパンの作り方で、ダイレクト法とも呼ばれます。中種法との違いは、

  • 直捏法:材料をすべて一度に混ぜて発酵。手軽だが、発酵が不安定になりやすい。
  • 中種法:中種を作ってから本ごねに進む。時間はかかるが、発酵が安定して失敗が少ない。

初心者が「思ったようにパンが膨らまない」と悩む原因は、多くが発酵の不安定さ。
その点、特に天然酵母の場合は中種法は再現性が高く、安心して取り組めます。

なぜ中種法で作るの?メリット・デメリット

わざわざ中種を使ってパンを作るにはもちろん理由があります。
大きな理由は、発酵が安定すること、焼き上がりがふんわりボリュームのあるパンになること。ソフト系のパン、特に食パンにはもってこいの製法と言えます。

中種法のメリット

  • 発酵が安定して 失敗しにくい
  • 酵母の香りや風味をしっかり引き出せる
  • 焼き上がりがふんわり&しっとりする
  • 保存性が高まり、翌日以降も美味しい

中種法のデメリット

  • 二段階仕込みのため 時間がかかる
  • 温度管理がややシビア(特に夏や冬)
  • スケジュール調整が必要

👉 ただし「夜に中種を仕込んで、翌日焼く」など工夫すれば、忙しい人でも無理なく続けられます。

天然酵母パン・中種法の基本レシピ

では、基本的な中種法の分量をご紹介します。ここで紹介するのはあくまで基本の計算方法なので、焼きたいパンによって分量は変わってきます。

なので、ざっくりこの分量の割合ぐらいで、と覚えておくといいでしょう。

材料(基本配合)通常レシピからの置き換え

中種は、作るパンのレシピの材料の一部を使います。

例えばレシピの粉類が240gなら、その5割~7割の粉を中種に使います。さらに、その粉の60%~を水分として混ぜ合わせます。(中でも水分量が100%のものをポーリッシュ法と呼びます。)

さらにここから元種となる酵母(マザーとも呼ばれます)を混ぜるので、計算がややこしくなりますが、

  • 強力粉 300g
  • 水 210㏄

のレシピなら、中種は

  • 強力粉 150g(300gx50%)
  • 水(または酵母液) 90ml(150x60%)

液酵母を使う場合は上記のお水を酵母液に変えるだけです。

元種を使う場合は、

  • 元種(マザー)90g
  • 強力粉 105g
  • 水 45㏄

となります。
ただし、これらのレシピはあくまで参考で、作るパンによって、お好みによって配合が変わってきます。
何度か試して自分だけのオリジナルを探してみるのもパン作りの楽しみです。

👉天然酵母で作る本格カンパーニュレシピ|基本の作り方からアレンジまで

中種の作り方

  1. ボウルに酵母・水を入れてよく混ぜる
  2. 強力粉を加えて混ぜる
  3. 常温で2~6時間、2倍に膨らむまで発酵させる
天然酵母の元種

📌 発酵の目安は「ぷくぷく泡が出て、香りがほんのり甘酸っぱくなる」こと。

本ごね〜焼成

中種が出来たらここからは基本的に通常のパン作りと同じ工程です。

  1. 中種に残りの材料の粉と水、塩などを加えてこねる
  2. 一次発酵→ガス抜き→ベンチタイム
  3. 成形 → 二次発酵 → 焼成

👉 中種を先に育てることで酵母が安定し、ふんわりした仕上がりになります。

加糖中種法とは?

加糖中種法とは、その名の通り、砂糖などの糖分を加えて中種を作る方法です。

先に紹介した方法では無糖で中種を作りましたが、糖分の多いパンは中種作りの時に砂糖を分量の一部(全材料の5%~10%くらい)を加えます。

中種に砂糖を加える理由は?

糖分は通常は発酵を促しますが、多過ぎる糖分(砂糖の濃度が濃い)は逆効果。

糖分の多いパン(菓子パン生地など)の場合、無糖の中種に後から分量全部の砂糖を加えると糖分が一気に高くなりますよね。
そうなると浸透圧ダメージで酵母の細胞や組織が壊され、せっかく発酵させた中種も活性が低下する可能性があります。

そこで、先に中種に砂糖の一部を加えておくことで、生地の糖分の濃度をバランスよく混ぜることで安定した発酵力を保つことができます。

初心者が失敗しやすいポイントと対策

中種が膨らまない

  • 原因:温度が低すぎる/酵母が古い
  • 対策:発酵は25〜28℃をキープ。

酸味が強すぎる

  • 原因:発酵オーバーまたは気温が高過ぎる
  • 対策:2倍に膨らんだらすぐ使う。放置しすぎない

生地がベタつく

  • 原因:吸水率の調整不足
  • 対策:国産小麦や全粒粉は吸水率が高いので、水を少し控える

👉 これらを押さえるだけで、失敗はぐっと減ります。

おすすめの材料・便利アイテム紹介

天然酵母

自家製天然酵母が無い場合は市販の乾燥天然酵母を使うのが便利です。

オーガニック小麦・全粒粉

道具

天然酵母パンの中種法 まとめ

天然酵母パンの中種法は、手間はかかるものの、
「発酵の安定」+「豊かな風味」+「安心素材のパン作り」 を叶える最高の方法です。

  • 初心者でも失敗しにくい
  • 時間を工夫すれば忙しい人にも向いている
  • オーガニック素材で家族にやさしいパンが作れる

パン作りは「趣味」であり「家族の健康習慣」。
ぜひ今日から中種法を試して、安心で美味しいパン作りを楽しんでください。

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